読んどく?積んどく?

積んどいた読んどいた本?読んどいた積んどいた本?

社会・歴史解説

戦国武将の手紙を読む 浮かびあがる人間模様

古文書の翻刻をする練習に使ってたので、中身はあまり頭に入ってこず。 秀吉の平仮名が読めないのと元就の手紙が長い…。 戦国武将の手紙を読む: 浮かびあがる人間模様 (中公新書 2084) 作者:小和田 哲男 中央公論新社 Amazon

荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで

時間がかかったけど、読了。でもホント、終章のまとめだけ読んでも難しい。 教科書だな、この本。 荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで (中公新書) 作者:伊藤俊一 中央公論新社 Amazon

足利将軍たちの戦国乱世 応仁の乱後、七代の奮闘

力の論理〔強いか弱いか〕、利益の論理〔得か損か〕、価値の論理〔正か不正か〕の三軸はなるほどね、と。 つまるところ、秀吉が圧倒的な利益配分者になったことが、逆に言えばそういう存在になるまでは足利将軍家は命脈を保ち得られたのだと理解。 足利将軍…

御成敗式目

写本などから見て、「(制定から)少し後の時期の幕府関係者の目からみても修整を要するものだった」ってのが、面白い。 あと、明治期の憲法論議にも引っ張り出されたり、果ては原題の改憲論議にも御成敗式目を持ち出しての意義づけを行おうとする学者がいる…

謙信✕信長

近年は、「幕府を滅ぼすつもりはなかった信長」というのが完全に主流なんですかね。 『ここから信長は、公儀に見捨てられた超大国大名として、天下にぽつんと取り残された。このため、暗闇の中を手探りで進まざるを得ない環境に置かれた』 『信長は、拠り所…

陰謀の日本中世史

久しぶりに読んだ、ライトな感じの歴史系の新書。 著者の推論には概ね違和感ないが、この本の中でもあるところでは写しだけしか現存しないけど信用できる文書だとか、別のところでは写ししか現存しないから偽書だとか言ってて、こういう議論って噛み合わず難…

鎌倉殿と執権北条130年史

個々の部分部分で様々な感想があれど、『史学』って面白い。 「『吾妻鏡』の個々の記述をそのままに解釈することは危険であろう。『吾妻鏡』編纂時の意向、すなわち後に得宗家と称される北条惣領家(中略)の正統化という目的のなかで編纂されたという特性も…

北条重時

北条氏の最後の重鎮ですかね。 得宗に媚びない「憮民」の思想を時頼に薫陶した政治家。 『しうの仰なりとも、よその人のそしりをえ、人の大事になりぬべからん事をば、いかにもよくヽ申べし。それによりて、かんどうをかぶらんは、くるしかるまじきなり。』 …

執権時頼と廻国伝説

北条時頼が廻国したのが史実かどうかという結論は置いておいて。 引用されている豊田武氏の『伝説となるには必ずそこに何らかの理由にあるのであって、伝説もまた歴史である』という言葉に、とても賛同。 廻国は史実ではないという立ち位置から、何故北条時…

北条氏の時代

この時代の文献が少ないせいで、北条氏のパーソナリティって見えないなぁと思う。 吾妻鏡でものすごく持ち上げられた評価か、太平記でものすごく貶められた評価かの両極端ってイメージ。 北条氏の時代 (文春新書) 作者:本郷 和人 文藝春秋 Amazon

武田三代

高天神城を結果的に見殺しにしてしまったことが、もともと人望が薄かった勝頼からさらに人が去ってしまうという結果となってしまったのか。 最新の長篠の戦いの研究・考察が興味深いし、大河もこれくらい掘り下げてほしかったなぁ。 「三界には安らぐところ…

対決の東国史2 北条氏と三浦氏

『北条氏と三浦氏の対決は、数十年の歴史のなかで、宝治元年六月五日の一日だけ、しかも、たった六時間に過ぎなかった』 と言うには、北条経時が亡くなってから宝治合戦に至る流れが『三浦一族内の好戦派勢力に引きずられ』ただけでは急すぎて、腑に落ちない…

昭和天皇独白録

『結果』を知った立場から読むと、後半の対談が面白すぎ。 東大教授と作家が拓大教授をやり込めてるが、後に英語版の独白録が見つかり、正しかったのは拓大教授だという。 権威も肩書きもあてにはならないことを、見事に著した良書。 昭和天皇独白録 (文春文…

昭和史 1926-1945

とても読みやすくて理解しやすい。 どの人物も毀誉褒貶あって(こぼればなしで出てくる司馬遼太郎含め)誰かに偏って理解しようとするとバランスが悪いのと、明治維新~日露戦争前を美化するのも危ないなと改めて思う。 それにしても、暴走して敗戦に導いた…

承久の乱 日本史のターニングポイント

ライトな新書だなと思ったら、あとがきの著者の想いを読んで納得。この人の書く、小難しい版も読んでみたいな。 幕府という概念もない、もしくはあっても一般的でない当時、同時代の人達にとって統治体制ってどう捉えられていたんだろうと、最近とみに思う。…

藤原仲麻呂 古代王権を動かした異能の政治家

三谷幸喜が藤原仲麻呂と言ったので読んでみた本。 藤原仲麻呂にも奈良時代にも興味が薄く、教科書レベルの知識しかなかったから、感想は山ほど。 × 藤原仲麻呂の乱 → ○ 孝謙上皇の乱 中臣鎌足が中大兄皇子の腹心 → 仲麻呂が盛った 藤原氏ブランドを高めた立…

宝治合戦 北条得宗家と三浦一族の最終戦争

こないだの人物叢書『北条時頼』でも思ったんだけど、北条重時ってそんな有力者だったんだな。 北条時房といい、歴史上の知らないキーマンがまだまだいるなー。 あと、革新部分も解説として読みたかったな、と。 宝治合戦 北条得宗家と三浦一族の最終戦争 (…

中先代の乱 北条時行、鎌倉幕府再興の夢

週刊少年ジャンプの「逃げ上手の若君」とちょうどの発刊タイミングは、たまたまなんですかね? とても分析的な歴史研究な箇所もあって、こんな本もあるんだという感想。 名もなき無数の北条一族が抵抗活動をしてた様をありありと感じる。 中先代の乱 北条時…

応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

頭がお飾りになっていく形骸化と、中世の分割相続の文化と、足利義満以来の同族対立を煽る大名統制の成れの果てって感じ。 同時代の観察者の視点での応仁の乱というのが、とても新鮮で面白い。 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書) 作者:呉座勇一 中央…

里見義堯

今日は溜まってた&止まっていた読書に集中day。 里見氏が転封・滅亡したせいか、千葉の歴史って文献が全然ないんですかねぇ。 それにしても、堯舜から名前をいただくって、大それた人だなと。 また最近の研究で戦国時代も、鎌倉公方―関東管領を維持する前提…

頼朝と義時 武家政権の誕生

随分「鎌倉殿の13人」にリンクする内容の本だなと思ったら、著者は時代考証で関わった人なのね。 途中で不祥事発覚して降板したみたいだけど。 それにしても、三浦義村(山本耕史の顔と筋肉しか浮かばない…)の一貫した北条義時への協力姿勢が不思議というか…

観応の擾乱 室町幕府を二つに裂いた足利尊氏・直義兄弟の戦い

引き続き、歴史系の新書で「観応の擾乱」を通読。 結局対立は、恩賞分配を適切に処理できなかった師直を直義が排除しようとしたのがきっかけってコト!? 鎌倉末期から続く混沌の室町時代(そこが好き)らしい戦乱だなと改めて思う。 観応の擾乱 室町幕府を…

北条時頼

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』から派生して、もう少し後の世代の『北条時頼』を手にとって、2日で読みきる。 小学生の頃に読んだ謡曲「鉢木」のイメージだけがずっとあり興味だけはあったけど、改めてその生涯をじっくり読んだのは初めて。 宝治合戦と、今も…

図説 戦国里見氏

転封されてしまった大名の悲しさなのか、大大名になりきれなかったせいなのか、未だに文献が少なくて謎が多いんだということを、逆にこれ読んで理解した。 なのに、それなりに知名度があるのは八犬伝のお陰か…。 図説 戦国里見氏 戎光祥出版 Amazon

眠れないほどおもしろい吾妻鏡

想像以上にライトだった。 眠れないほどおもしろい吾妻鏡―――北条氏が脚色した鎌倉幕府の「公式レポート」 (王様文庫) 作者:板野 博行 三笠書房 Amazon

ラスト・ワルツ

今この瞬間も。 『軍人は政治をやりたがる。政治家は戦争をやりたがる。そして、どちらも必ず失敗する』 ラスト・ワルツ ジョーカー・ゲーム (角川文庫) 作者:柳 広司 KADOKAWA Amazon

パラダイス・ロスト

スパイの引退。 『殺すのは最悪の選択だ。もちろん自分が死ぬのもね。』 『利口な獣は追われていると知りながら、猟師を破滅に導くことができる』 パラダイス・ロスト ジョーカー・ゲーム (角川文庫) 作者:柳 広司 KADOKAWA Amazon

ダブル・ジョーカー

ほんとコレ。 『戦略・戦術の理論的諸原則は、それがいかに優れた独創的なものであろうとも、味方の高級指揮官がその内容を熟知研究し、かつ実用的に使いこなしてこそ、はじめて意味がある』 ダブル・ジョーカー ジョーカー・ゲーム (角川文庫) 作者:柳 広司…

ジョーカー・ゲーム

自律した個として生きていくのに響く言葉。 『何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ』 ジョーカー・ゲーム (角川文庫) 作者:柳 広司 KADOKAWA Amazon

北条義時

大河ドラマのブームに乗って。 研究として面白く読めたけど、北条義時の人となりがわかる資料ってないんだろうな、と改めて思う。 北条義時 鎌倉殿を補佐した二代目執権 (中公新書) 作者:岩田慎平 中央公論新社 Amazon